漢字変換ミスを減らす工夫

年度替わりになる前にちょっと整理整頓をしていたら、このお仕事を始めたときに買った本が出てきました。

師匠から
「テープ起こしをなりわいにするならこの本1冊だけでよい」と薦められたのが『違いがわかる漢字辞典』です。

1993年に発行されたもので、私が購入したときも中古本しか売っていませんでした。今、アマゾンでも、まだ中古本が数十円で販売されていました。

確かに聞いていると「きく」でも「聞く」「効く」と漢字で意味が全然違います。

ちなみに、私の通常の作業フローは

1 音質の確認
2 粗起こし
3 聴き直し
4 読み直し

という手順になっています。

会議や反訳で多少の違いはあれど、一番時間がかかるのが2番の粗起こしです。

ここで、聞こえない、分からないことはマークしておいて、とにかく起こしに注力します。最後まで聞くと分かることが多いからです。

そして、一番神経を使うのは3番の聴き直しです。

漢字の間違いチェック、法律の表記が正しいかどうかとかをチェックします。

その聴き直しのとき、「どうしてこの漢字だと思ってしまったんだろう」と自分自身を恨めしく思ったことは数知れず。

漢字変換でミスを減らすためにやっていることとして単語登録もあります。

頭をこれ以上鍛えるのは難しいのでパソコン(入力しすてむ)を鍛えておきます。

「いった」は「行った」「言った」と混在しがちなので、どちらかを単語登録しておきます。

要約筆記の養成講座で「候補3つまでに出せないものは登録するか、ほかの読みで出せるように」と指導されてからは、変換候補がたくさん出るものは、極力単語登録するようにしています。

しかし、あまりに単語登録しすぎたせいか、最近は単語登録した文字を忘れることも。

よくこの仕事を続けていられるなあ、なんて反省することも、たびたびですが日々勉強です。

AIの進化で、いつまでこの仕事が続けられるか分かりませんが、自分なりの文章力を磨いていきたいと思っているこのごろです。

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